落ちてくる

甥っ子の結婚式のため、沖縄に行くこととなった
秋、海辺のホテルの近くの教会であるという

空港は混みあっていて
車でしばらく行った読谷村のホテルにたどり着き
あくる日、親戚同士の食事会があり
それまでのひと時海辺を歩いた

やはり海の色が違う
白い砂浜には浜昼顔の花が咲いていて
協会とリゾートホテルが見えている
ここが基地の島沖縄だとは思えないほどだ

結婚式は賑やかに終わり
あくる日、私たちは車で「琉球村」に行き、
いくつかのスポットを回り、最後に首里城を訪ねた
行き帰り、鉄条網に囲まれた基地があって
町はその外で、窮屈な形で海に向かっていた

基地の島沖縄、辺野古基地移設反対闘争の行方
そんなキーワードを胸に空港から帰途についた

新しい年になり、読谷村のホテルの近くに
米軍ヘリが不時着というニュースが届いた
ホテルアリビラの北という

初日、新郎たちが泊まっていたホテルだ
私達もそのホテルに行って挨拶をし、コーヒーを飲み
不時着地点をはさんで岬のホテルに帰り泊まっていた

目を閉じると、あの日の風景が浮かんでくる
海辺を私は歩き、タクシーでその間を往復した
落ちてくる、落ちてくる、
米軍ヘリコプターが黒い影を落として