隣の家に向かって枝を伸ばした樹を
思い切って斬ることとした
高い足継ぎがいるわ
と妻が言った
脚立の上に乗って
ここから?
と、私は声をかける
妻は、斬ることを嫌がっていたので
人二人分の高さあたりに鋸をあてて聞く
けれど、首を横に振り
もっと下の方を指さして言った
その枝のあたりでね
思い切った決断だった
樹は鋸の刃に斬られながら
少し悲鳴を上げ
樹皮のつながりで抗いながら
ついに斬り落とされ
そこから
明るい空がぽっかりと空いて
五月の強い日差しが見えてきた
2014年4月29日
隣の家に向かって枝を伸ばした樹を
思い切って斬ることとした
高い足継ぎがいるわ
と妻が言った
脚立の上に乗って
ここから?
と、私は声をかける
妻は、斬ることを嫌がっていたので
人二人分の高さあたりに鋸をあてて聞く
けれど、首を横に振り
もっと下の方を指さして言った
その枝のあたりでね
思い切った決断だった
樹は鋸の刃に斬られながら
少し悲鳴を上げ
樹皮のつながりで抗いながら
ついに斬り落とされ
そこから
明るい空がぽっかりと空いて
五月の強い日差しが見えてきた