2023.06.
吾輩は猫である―猫たちにとっての戦争―
そもそも猫たちに戦争はあるのか
猫たちにとって戦争とは何か
考えてみると、この80年近く
この国には、戦後という言葉があって
吾輩もその言葉に甘んじて
惰眠を貪っていた
それが、祖国だったのだろうか
愛するものをだろうか
命かけて守らねばならぬ
戦争の時代は終わって
兵役をからくも免れていた
吾輩につながる猫の一族ではあるが
戦争中は野良となり
細々と命をつなぎ
あるいはわずかなおこぼれを頂き
ついに今日を迎えるに至ったのである
そして、世界に目を向けると
戦争の時代は今も続いていて
吾輩の仲間は戦々恐々と見守っている